
日本における公共空間とは何か。
英語における "Public" と、日本語の「公共」あるいは「公(おおやけ)」には差異がある。 人工知能で "Public" という言葉を検索すると、「誰でも使える」や「特定されない社会全体の人々」という類の言葉が表示される。 それに対して、日本語の「公共」あるいは「公」を検索すると、「社会全体」や「国家や社会全体に関わる事柄」という回答が表示される。 似ているようで、ここには大きな違いがある。
Public realm――すなわち公共の領域とは何か。そもそも領域に明確な境界は必要であるのか。 今、日本の公共空間はどこに向かおうとしているのか。 ありうるべき民主主義と理想社会への大いなる憧憬を模索したい。
東京都市大学教授 手塚貴晴
2025年11月1日(土) 16:00 - 18:00

保坂展人
世田谷区長
1955年11月26日、宮城県仙台市生まれ。 父の転勤により5歳で上京、桜上水にあった真愛幼稚園に通う。 中学校卒業時の「内申書」をめぐり、16年にわたる内申書裁判の原告となり、そこから教育問題を中心に取材するジャーナリストになる。 80年代半ばから、ミスターボランティアこと故・牟田悌三さん(09年没)とともに、世田谷区と共同で「いじめ」問題に取り組む。 96年11月、衆議院議員初当選。ジャーナリストとしての経験を生かし、調査と事実をベースにした見えない問題を分析し、国会質問という形で顕在化。09年までの3期11年で546回の国会質問に立ち、「国会の質問王」との異名をとる。 2011年4月の世田谷区長選挙で初当選。区内で車座集会ほか、区民参加の意見交換の場を次々と持ち、今後20年の「世田谷区基本構想」をまとめる。 世田谷区長としての取り組みをまとめた、「国より先に、やりました(2024年・東京新聞出版)」、「NO!で政治は変えられない(2019年・ロッキング・オン)」ほか、著書多数。

野城智也
東京都市大学学長
1957年生まれ。1980年、東京大学工学部建築学科卒業。1985年、東京大学工学系研究科建築学博士課程修了(工学博士)。同年4月より建設省建築研究所第一研究部研究員。1986年、同省住宅局住宅建設課係長。1987年、同省建築研究所第五研究部研究員。1990年、同省建築研究所第四研究部主任研究員。1991年、武蔵工業大学(現東京都市大学)建築学科助教授。1998年、東京大学大学院工学系研究科助教授。1999年、同学生産技術研究所助教授。2001年、同学生産技術研究所教授。2007年、同学生産技術研究所副所長。2009年、同学生産技術研究所所長。2013年、同学副学長。2018年、同学価値創造デザイン人材育成研究機構機構長。2023年、東京都市大学総合研究所特任教授、高知県公立大学法人高知工科大学教授。2024年1月、東京都市大学学長(現任)。 専門分野はサステナブル建築、イノベーション・マネジメント

手塚貴晴
東京都市大学教授
OECD(経済開発協力機構)とUNESCOにより世界で最も優れた学校に選ばれた「ふじようちえん」を始めとして、子供の為の空間設計を多く手がける。 近年ではUNESCOより世界環境建築賞(Global Award for Sustainable Architecture)を受ける。手塚貴晴が行ったTEDトークの再生回数は2015年の世界7位を記録。 国内では日本建築学会賞、日本建築家協会賞、グッドデザイン金賞、子供環境学会賞などを受けている。手塚由比は文部科学省国立教育政策研究所において幼稚園の設計基準の制定に関わった。 現在は建築設計活動に軸足を置きながら、OECDより依頼を受け国内外各地にて子供環境に関する講演会を行なっている。その子供環境に関する理論はハーバード大学によりyellowbookとして出版されている。